なぜか林さんちのお米がお医者さんや幼稚園で買われるわけ

きっかけは、阪神淡路大震災

林さんちのお米のお客様には、ちょっと変わった特徴があります。それは、お医者さんからご注文が多いということ。そして幼稚園からの注文も多いのも特徴です。実は、林さんちのネット通販で大嵐が吹くことがあります。それは、大きな災害が起きた時です。1回目は、阪神淡路大震災の時です。あの時にスーパーにお米が無くなるパニックが起きました。そうなるとネット注文が激増してしまいました。しかも玄米30キロ袋で何袋もの注文が多く入りました。

さらにそのお客様は、お得意様でなくて初めてのお客様でした。でもそんな大量のお米をパニくって買われても夏になると虫が湧いてしまうことが目に見えています。そこでそんな注文がある度に説得してお断りしていました。それでも突然の受注増で在庫が危なくなってしまいました。そこで悩んだ挙句に取った方法が「お得意様用のカゴ」での販売です。メルマガを購読されているお得意様へお得意様用のカゴのURLを送って通常のカゴを全部売り切れにしました。この時にお得意様を死守するということを胸に刻みました。

かかりつけ農家という考え

そして仲間の無農薬野菜農家から「かかりつけ農家」という考えを知りました。かかりつけのお医者さんがいるように都会の人達が一軒の農家を「かかりつけ農家」としてお付き合いすればこんな有事の際も安心だという考えにおおいに賛同しました。それからは、「かかりつけ農家」という考えをお客様にも訴えて行きました。そしてまたもや起きてしまった大災害「東日本大震災」。この時もお米パニックが起きましたがお客様に「かかりつけ農家」の考えが浸透して来たのか多少の混乱は、ありましたがこの時は、「お得意様用のカゴ」の発動まで至らず無茶な注文は、減りました。そんなことも影響してかなぜかお医者さんからの注文が増えて来ました。意図せず「かかりつけ医者→かかりつけ農家」に結び付いたのかもしれません。さらに人の命を預かるお仕事なので林さんちの安全安心なお米作りに共感して頂いたのかもしれません。でも結果的でもお医者さんに好まれるお米と思うと誇らしくも感じています。

幼稚園からの注文が増えています

林さんちは、基本的に業務用米の販売は、していません。それは、林さんちのお米のクオリティでは、価格が合わないからです。しかし平成8年から始めた幼稚園や小学校での米作り体験学習を通じて知り合った幼稚園で林さんちのお米を使ってもらい始めました。幼稚園、保育園、こども園のほとんどは、センター方式でなくて園に給食室があって子供達に給食を提供しています。一つの園の給食の量なら林さんちでも対応出来ています。さらに子供達に美味しいお米も食べて欲しいので価格も頑張っています。

美味しいと残食が減ります

しかし遠方へ宅配すると送料負担が多くてさすがに利益が出ないので社長や社員さんで直接配達しています。だから残念ながら林さんち周辺の幼稚園、保育園、こども園と限定されるのですが価格さえ問題無ければ遠方への宅配も可能です。これからの未来を担う子供達には、ぜひ安全でそして美味しいご飯を食べて欲しいと願っています。林さんちのお米を使っている園では、残食が減ったりたくさん「おかわり」してくれると聞きます。あとご飯であればアレルギーに関しては、かなりハードルが低くなるので子供達や保護者の負担が減るというメリットもあります。

子供達の未来に向けて頑張っています

林さんちは、食育活動を長年行っています。それは、「食育は、日本農業を救う」と信じているからです。和食という素晴らしい食文化のある日本も危機的状況にあると感じています。瑞穂の国と言われているのに「稲」のことをまったく知らずに育つ子供達が増えています。そのことを知らずに育った「無知」な子供達が大人になってどうなるか?それは、田んぼに捨てられているゴミの多さを見て分かります。この「場所」は、農家が苦労して稲を育てている「田んぼ」であることをまったく学んでいないからです。少なくとも私が食育授業や米作り体験学習をした子供達は、田んぼや畑には、ゴミを捨てないはずです。このように日本人のアイデンティティでもある稲作文化を子供達に伝えることがこれからの未来に繋がります。林さんちの思いに興味のある方は、ぜひ食育授業を申し込みください。