23世紀型お笑い系百姓を目指す林さんちのメルマガ。毎週水曜日発行。

「大雪で潰れた3番ハウスが復活」2018年文月2号

 毎年のことですが梅雨も後半になると激しくなっています。中学生の職場体験等もあるのですが雨で仕事になりません。まあおかげで溜まった屋内作業も出来ます。



   在庫メーター     空←―――――――満
宇宙米          ■■■□□□□□□□
超普通じゃないコシヒカリ ■■□□□□□□□□
女王さまミルキークィーン □□□□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■□□□□□□□□□
普通にミルキークィーン  ■■□□□□□□□□
ハナエチゼン       ■□□□□□□□□□
ひとめぼれ        □□□□□□□□□□
詳しい数字は、メルマガの最後



1.今週の林さんち・・・大雪で潰れた3番ハウスが復活


 先月末に大雪で潰れた3番ハウスにハクリョクシートを張りました。ハクリョクシートとは、倉庫用のテントシートでとても丈夫です。耐候性に優れていてなおかつ気温による変化がありません。しかも表面がツルツルしていて雪が滑り落ちます。以前は、中にナイロンメッシュを挟んだシルバーシートを使っていました。ところが耐候性が弱く表面がボロボロになって行きました。上をカラスが歩いただけで穴が空く始末。そこに大雪が降ると雪が滑り落ちずに18年前にハウスを潰しています。そこでもっと良い資材は、無いのかと探したところハクリョクシートを紹介されました。


大雪で潰れた3番ハウスが復活・2018
https://youtu.be/si0sAPqvvy0


 ハウスの被覆資材は、いろいろとあります。林さんちは、最初は、塩化ビニルを使っていました。石川県は、早場米産地として有名ですがそれは、江戸時代の加賀藩のお米が不味くて大阪で売れなかった時に早く収穫して端境期に高く売った戦略からです。でも早く米作りをすると寒い春先に苗を育てるので工夫が必要です。そこで折衷苗代という育苗方法を開発しました。これは、田んぼに幅1mほどの平らな畝に種を播いて上にワラを被せ当時は、塩化ビニルなんて無かったので油紙を弓に曲げた竹の骨組みに張ります。そして畝間に保温のために水を張ります。水の方が温度変化が少ないので夜の寒さから苗を守れます。


 そして戦後になると塩化ビニルが開発されましたが林さんちでも私が小学生の頃、、つまり50年ほど前は、油紙が塩化ビニルに替わっただけで江戸時代と変らない折衷苗代で苗を育てていました。そして田植え機が開発され苗箱で苗を育てるようになって育苗ハウスを建てたのです。その被覆資材は、塩化ビニルでした。ところがこの塩化ビニルは、気温による伸び縮みが酷い。春先のフェーン気味の嵐で風船のように膨らんだ挙句に「裂けるチーズ」のように裂けるのです。しかも重量が重いうえに伸び縮みする塩化ビニルを四苦八苦して張っていました。しかし20年ほど前からポリフィルム素材の被覆材が出回り始めました。


 ポリフィルムは、若干透明度が悪いので保温能力では、わずかに塩化ビニルより負けます。しかし重量が15%ほど軽くて価格も10~20%ほど安いのです。軽いとハウス張り作業が格段に楽になります。そして一番の利点は、丈夫だということ。穴が空いてもそこから裂けるということはありません。そして温度上昇による伸び縮みも少ないので強風によって膨らむ度合いが少なくて済みます。丈夫で塩化ビニルより何年も使えてさらに価格が安く燃やしても塩素ガスも出ない一石二鳥どころか二石三鳥以上の素晴らしい素材です。さらに最近は、改良が進み保温能力でも塩化ビニルに比べて差が無くなって来ました。


 化学の発展は、農業生産の効率化におおいに寄与していると感じる今日この頃です。でもこのハクリョク。1m当たり3,139円(税込)だから今回は、20m張ったので62,780円。20mを4枚購入したので25万円余り!今度、大雪になったら躊躇なくハクリョクをカットしようと考えていました。でもこの価格を見るとまた躊躇しそうで怖いです。


2.ド派手なイエローツナギで県庁の中を歩きました


 7月3日に食育表彰の報告に関係機関を回りました。当然、服装は、食育活動の正装である「ツナギと鏡餅の被り物」です。しかし中で着替えるわけにもいかないので最初から着たままで行きました。まずは、石川県庁の農林水産部長さんを訪問。でもそこにたどり着くまでが遠い。駐車場からエントランスそして13階。この間、すれ違う人が皆見て見ぬふりで避けて行きます(o^-^o)
そして13階に着いてすぐに部長と会うのかと思いきや各課のフロアーを横切ってまずは、課長さんに挨拶。皆さん仕事しているふりをしながら変な人が突然現れたとチラ見。妙な空気の中、歓談して部長さんに受賞報告をしました。でも部長さんとは、石川県農業法人で何度かお会いしていましたが「林農産・林浩陽」と認識されるまでタイムラグがありました。まあそうですよね。ド派手なイエローツナギの変な人とまともに目を合わせたくないですよね(o^-^o)


https://www.hayashisanchi.co.jp/koyo/2018/post_2591.html


 次は、北陸農政局長を訪問しました。ここは、玄関に警備員がいて受付してゲートをくぐりました。ここでも局長室に入る前に仕事中のフロアを延々と横切って担当課へ。その後、局長とお会いしましたが石川県農業法人協会副会長としていつもお会いしているのとド派手な服装でさらに場は、和やかでした。そして次は、地元の野々市市役所へ。最初、市長室に近い裏口から入ろうかと思いましたが別に悪いことしているわけじゃないので堂々と正面玄関から入りました。でもいつもは、にこやかに「こんにちわ」と言ってくれる受付嬢も目を合わせてくれず。フロアを横切って行くと知り合いの職員も多いのでさざなみのようにザワザワが聞こえました。市長は、先日、消防の大会の優勝報告で会ったばかり。しかも幼馴染でもあるので私の性格を良く知っているのでド派手な服装にもまったく動じません。同席した部長さん達が、どうしたものか?と困り顔でした(o^-^o)


新聞に掲載されました(o^-^o)
https://www.hayashisanchi.co.jp/koyo/2018/post_2592.html


 そこで地元新聞の取材を受けました。ちゃんとプレスリリースしてくれていたのですね。おかげ様で翌日の新聞に載って友人知人に喜ばれました。こんなことなら昨年の文部科学省からの表彰もプレスリリースすれば良かったと反省。別に自慢するためのプレスリリースでは、なくて皆さんに喜んでもらえるためのプレスリリースなんだと感じました。最後にJAののいちに行って組合長に受賞報告。とても喜んでくれました。今から26年前に天皇杯受賞報告に関係機関を回りましょうという担当者を無視して行かなかったことが悔やまれます。若気の至りというか「誰にも世話になっていない」と思っていたのです。
まあおかげでバチが当たったのですが、、でもそのバチのおかげで巡り巡って食育で表彰を受けることになったので微妙ですね。


バチが当たった天皇杯受賞
https://www.hayashisanchi.co.jp/neta/tennouhai.html


            平成29年産       新米発売日
宇宙米          20袋/65袋  31%   9月22日
超普通じゃないコシヒカリ 54袋/305袋  18%   9月20日
女王さまミルキークィーン  0袋/245袋  0%   9月22日
普通じゃないコシヒカリ  40袋/323袋  12%   9月 9日
普通のコシヒカリ     38袋/323袋  12%   9月 9日
普通にミルキークィーン  18袋/105袋  17%   9月23日
ハナエチゼン       24袋/315袋  8%   8月21日
ひとめぼれ         0袋/420袋  0%   9月 2日