23世紀型お笑い系百姓を目指す林さんちのメルマガ。毎週水曜日発行。

「最近トラクターに乗せてもらえない社長です」 2013年 卯月4号

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        林さんちのあぐらぐち物語 2013年 卯月4号
           http://www.hayashisanchi.jp

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 このメールマガジンは、林さんちの大切なお客様と、ホームページをみて
   林さんちに興味をもっていただいたお客様にお送りしています。
   
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 2013年   卯月4号 _/_/_/_/_/_/_/_/_/

1. 巻頭言

 今年は、田植えを例年より5日早くしたので明日から開始です。毎年毎年少
しづつ栽培方法を進化させていますがそれが百姓の面白さでもあります。その
少しづつが積もって今から10年前とは、まったく違う方法になっています。
今のところは、順調に進んでいますが田植えで秋の収穫が決まるほどの大きな
節目です。油断せずキッチリ行きます!

  4月1日よりお米とカキモチを値上げしました。詳しくは、こちら。
       http://www.hayashisanchi.jp/mailmag/001648.html

  在庫メーター     空←――――――――――――――――→満 
超普通じゃないコシヒカリ ■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□
女王さまミルキークィーン ■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□
普通じゃないコシヒカリ  ■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□
普通のコシヒカリ     ■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□
ハナエチゼン       ■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ひとめぼれ        ■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□
             詳しい数字は、メルマガの最後

2.今週の林さんち・・・・最近トラクターに乗せてもらえない社長です

 代掻きを4月18日より開始しました。代掻きとは、田植え前に田んぼの土
を水を入れて掻き混ぜて均す作業です。この作業で田んぼの高低差を直し水漏
れしないようにして表面にトロトロ層を形成して稲の苗が活着つまり根が張り
やすいようにする作業です。そして一番大事な効果は、除草です。まずは、陸
で育つ草は、すき込んでしまいます。水の中で育つ草も種を土中深くにすき込
みます。でも結局、表面近くにある種は、芽を出して来ます。だから代掻きを
したらなるべく早く田植えをして除草剤を散布しなくてはなりません。

 林さんちのお米で「超普通じゃないコシヒカリ」と今年栽培の「ミルキーク
ィーン」は、紙マルチつまり大きな紙を田んぼに敷きながら田植えをして草を
抑えるので除草剤は、使用しません。しかし他のお米は、どうしても最低1回
は、除草剤を使用します。林さんちのこれらのお米で唯一の化学合成農薬使用
がこの除草剤です。なんとか減らそうと頑張って来ましたが1回そして2回の
除草剤使用がまだ残っています。でも昔は、とにかく田んぼに大量の除草剤を
使用していたので今の使用量は、当時の数分の一です。しかしこの代掻きの後
の田植えが遅れると2回目の除草剤散布が必要になります。

 しかしここで問題が、田植えの速度が圧倒的に代掻きより速いのです。田植
えは、2台で軽く林さんちの小さな田んぼを1日40枚植えます。代掻きは、
トラクター2台で1日26枚。だからすぐに田植えが追いついてしまうのでそ
の分早めの代掻き開始になるのです。例年4月17日くらいから代掻きを始め
て田植え開始が4月30日なので2週間ほど間が空いていました。でもさすが
に2週間も空くと草が生ええます。しかも除草剤は、田植え後数日おいて苗が
活着した頃に散布するのでさらに間が空きます。このことが昨年問題になって
みんなで相談していたのですが林さんちの社員の構成が変わって解決出来そう
と結論が出ました。

 今、林さんちのトラクターや田植え機のオペレーターは、私と専務の他に2
名の4名います。私と専務の他の2名が十分習熟して来たのでトラクター2台
田植え機2台と下仕事のスタッフさえ確保できれば4台が同時稼働可能です。
昔は、オペレーターが私と専務の二人だったのでとにかく代掻きをしてから田
植えをしないといけませんでした。しかも今のように種まきを3回のスパンに
分けて田植え時期を長く伸ばしてないのでとにかく一気に代掻きをしなくては
ならず2台で36枚もしていました。急いだ結果は、汚い代掻きで水持ちが悪
くしかも草も浮いているという最悪の状況です。そしてただでも草が生えるの
に田植えまでの間が長く空くので草ボウボウ。それを大量の除草剤で抑えると
いう悪循環でした。

 そこで今年は、田植えに代掻きがそんなに追いつかれないという前提で田植
え開始を5日前倒しして明日の4月25日から始めます。林さんち史上最速の
田植えになりますがその分余裕が出来るのでもしも田植えが代掻きに追いつい
たら田植えを一旦休んで再開を繰り返す予定です。しかしここである現象が、
、トラクターに私が乗せてもらえません。専務とあとの2名で十分事足りるの
で昨年は、1日だけ今年は、まだ1回もハンドル握っていません。百姓の醍醐
味トラクターの運転が出来ないなんて、、しかも最近のハイテクマシンは、操
作が分からず立ち往生することもあります。最近の愛車は、もっぱら畑用の小
型耕運機です。たまには、乗せてよ~(ToT)

    林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.jp/

3、慣行栽培とは真逆の自然栽培米は田んぼ以外の戦いが熱い!

 自然栽培米用の種まきを4月15日にして順調に芽が出ましたが床土の種類
で生育に差が出て来ました。全部で4種類の床土を用意しました。メインが私
が最初に挑戦してアオカビだらけになったアオカビボカシ肥料+燻炭+無肥料
土40箱、燻炭のみが14箱、私が2度目に作った発酵が足りないボカシ肥料
が3箱、先輩農家から頂いたボカシ肥料が3箱の4種類です。そして一番苗が
生育しているのが先輩農家のボカシ、次が私のアオカビボカシ、燻炭のみ、最
後が発酵が足りなかったボカシです。

 不思議なのが芽が出てないばかりか乾燥が他の床土に比べて酷くて表面が真
っ白です。なぜだろう?と思いますが発酵の度合いが良いと保湿能力も高いの
かもしれません。でも問題は、ここからです。特に燻炭の床土は、肥料分がま
ったく無いので今後ちゃん生育してくれるのか?他のボカシにしてもそんなに
強い肥料分でもないのでどんな生育をしてくれるのか?もしかしたら根が苗箱
を突き抜けてシートを破りハウスの地面に食い込むのか?自然栽培米は、それ
くらい根が丈夫でないと育ちませんからそうなるのかもしれません。

 田んぼの方は、すでに耕してありますが自然栽培米の田んぼの耕し方は独特
です。普通は、細かく耕すのですが自然栽培米は、土の塊をソフトボール程度
にするのです。それを水を入れて代掻きします。ここでも普通は、何度もトラ
クターでなるべく細かくするのですが自然栽培米は、サッと1回やって終わら
せます。だから田んぼは、ゴロゴロの土だらけです。わずかにその表面に濁っ
た土が沈殿してトロトロ層という軟らかい部分が出来ます。そこに田植えをし
てあげるのです。そこへ林さんちの通常の苗は、1箱当たり110gですが自
然栽培米は、80g蒔きの薄蒔き、、つまりは1本1本は大きくなりますがス
カスカの苗箱で植えて行きます。しかも通常は、3~5本のところを1本~2
本で植えてさらに!間隔を通常の1.5~2倍で植えて行きます。

 つまり慣行栽培の真逆、荒起しゴロゴロ、代掻きガラガラ、苗スカスカ、田
植えスキスキで春作業が進みます。木村秋則氏の実験によるとゴロゴロガラガ
ラの土の塊には、稲の苗は、ちゃんと根を張るけど草は、なかなか張らないそ
うです。我々が稲に良かれと思って丁寧に代掻きした土には、草も生え易いと
のこと。でもそのためには、強い苗が必要なのでスカスカ苗で1本1本を太く
丈夫にして植える必要があるのです。そして自然栽培米の生長のための養分の
多くは「光合成」です。ですから間隔を広くして1本当たりの「受光面積」を
確保する必要があるとのこと。

 でも他の地域では、実績を上げているこの方法も、林さんち、いやこの地域
では、初めてのことです。家族もスタッフも懐疑的、否定的、感情的になって
私のやり方を見ています。さらに慣行栽培の一般農家だけでなく周囲のいろん
な農法を行っている先進農家からも同様の反応があって驚いています。農産物
の栽培方法は、それはもう星の数ほどあってそれぞれがベストと思ってやって
いるわけですから新参者のやり方、特にお笑い系のやり方に関しては否定的に
なるのは、当然です。それらを私は、否定しません。どちらかというと魅かれ
る場合もありますが、このご縁を頂いたお笑い系の百姓の私は、それを笑って
やり過ごし、ただただマニュアルどおりやるだけです(⌒‐⌒)

林さんちの商品注文はこちら→http://www.hayashisanchi.jp/

            平成24年産       新米発売日
超普通じゃないコシヒカ  109袋/328袋  33%   9月12日
女王さまミルキークィーン 76袋/203袋  37%   9月26日
普通じゃないコシヒカリ  158袋/411袋  48%   9月 5日
普通のコシヒカリ     243袋/665袋  37%   9月 5日     
ハナエチゼン       27袋/349袋  8%   8月21日
ひとめぼれ        99袋/420袋  24%   8月30日


敬白
「あぐらぐち」とは、我が社の志高きプロバイダー氏が、名付けた、
「ホームページといういろりばたで、あぐらをかいて、話でもしまいけ」と
いう意味で名付けられました。
妙ですが、オリジナリティーがあって、私は気に入っています。
なお、「こんなメールマガジンいらないよ」
「HPの日記読んでるからいらないよ」と言う方は、
そのまま送り返しください。こちらで、リストから、外します。

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